私が初めてGitを使ったのは、ある業務の現場でした。
「リポジトリ?commit?push?って何…?」と混乱しながらも、とにかく操作して覚えた記憶があります。
Gitは便利なツールですが、初心者にとってはとっつきにくい部分も多いのが事実です。
この記事では、そんな私自身の経験をもとに、最初に覚えておくとラクになるGitの基本操作5つを順番に解説していきます。
Gitって何?そもそもどんなツール?
「Git使ったことある?」 初めてその言葉を聞いたとき、私は思いました。
「え、ギット?ギットって誰?何する人?」と。 ターミナル上で謎のコマンドがずらりと並ぶそのツールに、最初は正直ちょっと怖ささえ感じたものです。
でもGitは、開発現場では欠かせない“バージョン管理ツール”。わかってしまえば、とっても頼れる相棒になるんです。
そもそも「バージョン管理」って何?
バージョン管理とは、簡単に言えば「いつ・どこを・どう変更したか」を記録しておける仕組みです。
たとえば、ワードやエクセルなどでも「上書き保存」してしまって、前の状態に戻れなくて後悔した経験ってありますよね。
Gitがあれば、そんな心配は不要です!
- 「過去の状態に戻れる」
- 「誰が、何を、いつ変えたかがわかる」
- 「複数人で同じファイルを安全に編集できる」
つまり、履歴を記録しながら、安心して開発作業を進められるというのがGitの強みなのです。
Gitは何をするツールなの?
Gitは、主に以下のような役割を担っています:
- ファイルの「変更履歴」を記録する
- 好きな時点の状態に「巻き戻す」ことができる
- 複数人で「安全に共同作業」できる(チーム開発で大活躍)
Gitは基本的に「ローカルPC(自分の環境)」で作業しますが、GitHubなどのリモートサービスと連携することで、複数人での開発がしやすくなります。
Git単体では記録管理、GitHubと組み合わせることで“チームとの共有”が可能になる、というイメージです。
なぜGitが難しく感じるのか?
Gitが初心者にとって難しく感じる理由は、こんなところにあります:
- 黒い画面(ターミナル)で操作する → 見慣れていない
- コマンドが英語&略語で直感的にわかりにくい
- “仕組み”が見えにくく、「何が起きてるのか」が理解しづらい
でも、焦らなくて大丈夫です。
私自身も最初は混乱しながらコマンドを打っていましたし、「よくわからないまま慣れてしまった」部分もあります。
この記事では、「覚えるべきことだけを、順序立てて」紹介していきます。
「まずこれだけ押さえておけばOK!」という安心感を、今のあなたに届けられたら嬉しいです。
次の章では、GitとGitHubの違いを整理して、さらに全体像をつかみやすくしていきましょう!
GitとGitHubの違いをざっくり整理!
Gitに慣れていない頃、「GitとGitHubって何が違うの?」と思ったことはありませんか?
私も最初は、「名前似てるし、同じようなもの…なのかな?」とぼんやりした理解で操作していました。ですが、実はこの2つ、役割も仕組みもまったく違うツールなんです。
Gitとは:ローカルで履歴を管理するツール
Gitは、自分のパソコン上でファイルの変更履歴を記録・管理するためのツールです。
プログラミングで使われることが多いですが、実際にはドキュメントや画像など、ほぼあらゆるファイルに使えます。
Gitでできることは主に以下の3つ:
- ファイルの変更履歴を記録(過去に戻れる!)
- 変更した内容を一覧で確認できる(何を変えたか明確になる)
- 複数の作業ライン(ブランチ)を切って並行作業できる
つまり、自分だけで作業する時でもGitは便利に使えるということですね。
GitHubとは:インターネット上で共有する「置き場所」
一方、GitHubはGitの履歴をインターネット上に保存して、ほかの人と共有できるサービスです。
Gitの「記録機能」はそのままに、チームでの開発やバックアップにも活用できるようになります。
GitHubでできること:
- Gitで管理している履歴をクラウド上に保存(=リモートリポジトリ)
- 他の人と変更履歴を共有・確認できる
- プルリクエストやコメント機能でチーム開発がスムーズに
よくある例えですが、Gitが「手元のノート」だとしたら、GitHubは「みんなが読める掲示板」のような存在です。
GitとGitHubの関係:どう繋がってるの?
Gitだけで使っているうちは、自分のPCの中で変更履歴を記録するだけですが、 GitHubと組み合わせることで「push(押し出す)」操作によって、記録をリモートへ送ることができます。
たとえば、こんな流れです:
- ① Gitでファイルを変更・記録する
- ② GitHubのリポジトリ(保存場所)を作る
- ③ Gitで変更履歴をGitHubに送る(=git push)
このように、Gitは記録するツール、GitHubは保存して共有するサービスと覚えるとわかりやすいですね。
まとめ:混乱しないための覚え方
Git | GitHub |
---|---|
ローカルで使う記録ツール | インターネット上の共有サービス |
自分のPCの中で動く | Webブラウザでも操作できる |
コマンドで操作する(git initなど) | Web画面やGitHub CLIなどで操作 |
コードの履歴を記録する | チームで履歴を共有・レビューする |
次の章では、いよいよ「実際にどんなコマンドを覚えればいいのか?」というところに入っていきます。
Git初心者が最初に押さえておきたい、5つの基本操作を丁寧に紹介していきますね!
第3章:まずこれだけ!よく使う基本コマンド5つ
Gitにはたくさんのコマンドがありますが、初心者のうちはすべてを覚えようとしなくても大丈夫。
まずは 「自分の作業を記録して、リモートに届ける」 という流れをつかむために、以下の5つのコマンドを覚えていきましょう。
git init:このフォルダをGitで管理するよ!
意味
Git管理のスタート。今いるフォルダを“Gitの管理下”に置く。
使う場面
新しくGitで管理したいプロジェクトを始めるとき。
コマンド例
git init
実行すると、隠しフォルダ .git が作られ、この場所で履歴の記録が可能になります。
git add:変更したファイル、記録する準備できたよ!
意味
変更内容を「ステージ(記録の候補地)」に追加する。
使う場面
編集・更新したファイルを次回の記録対象にする時。
コマンド例
git add index.html
※全ファイルを対象にするなら:
git add .
ファイルを記録する前に「この内容、残したいです」と申告するようなイメージです。
git commit:変更内容を記録しました!
意味
ステージに追加されたファイルの変更を履歴として確定させる。
使う場面
変更の理由や内容をメッセージとともに保存したいとき。
コマンド例
git commit -m "ヘッダーの色を変更した"
“-m”オプションで、記録メッセージ(コミットメッセージ)を添えて保存します。
git push:記録した変更をGitHubへ!
意味
ローカルで記録した履歴をリモートリポジトリ(GitHubなど)に送る。
使う場面
自分の変更をチームに共有したいとき。
コマンド例
git push origin main
“origin”はリモート先の名前、”main”は送る先のブランチ名です。最初はこの形で使うことが多いです。
git status:今、何がどうなってるか確認!
意味
現在の作業状況(どのファイルが変更されていて、記録済みかどうか)を確認できる。
使う場面
自分が何を変更したか忘れたとき、次に何をすべきか考えるとき。
コマンド例
git status
初心者のうちは、git statusを頻繁に使うのが安心です。「今どうなってる?」と教えてくれます。
まずは「変更 → add → commit → push」の流れを理解しよう!
この章で紹介した5つのコマンドは、Gitの基本中の基本。
実際の作業ではこの流れで使うことが多くなります。
- ① ファイルを変更する
- ② git add で変更を記録する準備
- ③ git commit で履歴として保存
- ④ git push でリモートに届ける
これを覚えておくと、「Gitの使い方が見えてきた!」という感覚をつかめるようになりますよ。
次の章では、初心者がよくつまずくポイントをピックアップして、安心して使い続けられるヒントを紹介します。お楽しみに!
よくあるつまずきポイントとその対処法
Gitの基本操作を覚えたとしても、いざ実務で使おうとすると「え、pushできないんだけど…?」「あれ、commitって通った?」など、戸惑う瞬間が必ず訪れます。
ここでは、初心者がつまずきやすいポイントと、その解決方法をQ&A形式で紹介します!
Q1. git push したら「authentication failed」って怒られた…
原因
GitHubと接続するための認証情報(ID・Token)が正しく設定されていないことが多いです。
対処法
- GitHubの個人アクセストークン(PAT)を取得し、IDの代わりに使う
- HTTPSで接続している場合、毎回入力するか、Git Credential Managerで記憶させる
GitHub公式:Personal Access Tokenの作成方法
Q2. git commitしようとしたら「ステージに何もない」って言われる…
原因
git add を忘れている可能性があります。
対処法
git status
で状況を確認 → 変更があるファイルを見つけたら
git add <ファイル名>
でステージに追加 → 再度 git commit を実行すればOK!
Q3. git status の表示がよくわからない…
原因
ステージ済かどうか、記録されたかどうかの状態が読み取りにくい
対処法
- 赤文字 → 変更されたけど add していない(未ステージ)
- 緑文字 → add 済(ステージ済)
- 「nothing to commit」→ 記録すべき変更がない状態
慣れるまでは「変更したらすぐ git status 」を習慣にすると安心です。
Q4. git push したら「リジェクト」されてる…?
原因
リモートリポジトリ(GitHub側)が更新されていて、自分のローカルと差分がある状態です。
対処法
git pull origin main
でリモートの最新情報を取り込んでから、再度 git push を実行してみてください。
※このときマージが発生する可能性もあるので、状況をよく確認しましょう。
Q5. 「Gitって覚えること多すぎて無理かも…」ってなる
気持ち
わかります、私もそうでした…!
対処法
- まず「この5ステップだけでOK」と割り切る
- “操作の背景”よりも、“使えること”を優先する
- 使いながら覚える!多少わからなくても使ってみることが大事
Gitは慣れれば自然と使えるようになります。
「初心者あるあるのつまずき」は、誰もが通る道。
なので、落ち込まずに一歩ずつ進んでいきましょう。
次の章では、これからどんな風に学習を続けていけばいいか、オススメのリソースやコツをご紹介します!
これからの学び方とおすすめリソース
Gitの基本操作をひと通り学んだ今、次の疑問が浮かぶかもしれません。
「このあと、何をどうやって勉強していけばいいんだろう?」
ここでは、初心者が“無理なく”“楽しく”Gitを学び続けるための方法と、頼れる学習リソースをご紹介します!
ステップ1:自分用の練習環境を作ろう
実際に手を動かしてみることが、一番の理解への近道です。
- ローカルフォルダで「仮プロジェクト」を作る
- 空のテキストファイルを用意し、git init → add → commit → push の流れを練習
- GitHubのアカウントを作って、リポジトリを作成してみる
「何も壊れない環境」で試行錯誤できると安心感が違います。
失敗してもOKという余白が、学びの加速につながります!
ステップ2:少しずつ応用へ進んでみる
基本操作に慣れたら、次は「ブランチ」「マージ」「pull request」などの概念にチャレンジしてみましょう。
おすすめのテーマ:
- ブランチ運用とは? → 「別の作業ラインを作る」ことがどんなメリットをもたらすか
- チーム開発に必要なコマンド → git clone, git pull, git merge などの役割を知る
- GUIツールの活用 → SourceTreeやGitHub Desktopなどを使えば、操作の流れが視覚化されて理解しやすくなります
おすすめの学習リソース
種類 | リンク・名前 | 特徴 |
---|---|---|
動画 | 【Git入門講座】YouTubeで学べるシリーズ | 実演形式で視覚的に理解できる、やさしい解説 |
記事 | Qiita「Gitまとめ記事」 | チーム開発やブランチ運用まで丁寧に解説されている |
書籍 | 『いちばんやさしいGitの教本』 | 図とストーリー形式で初心者でも読みやすい |
サンドボックス | Learn Git Branching | 視覚的にGitの流れを試せる、ゲーム感覚の練習ツール |
さいごに:焦らなくて大丈夫、少しずつでOK!
Gitは慣れるまで時間がかかります。
理解に“段差”があるので、一気にジャンプしようとするとつまずいてしまうことも。 でも、この記事をここまで読み進めたあなたは、もう「最初の壁」を越えてきたことになります。
「最初はわからなくて当然」 「ちょっとずつ進めば、必ずわかるようになる」
そんなメッセージを、あなたに贈ります。
まとめ:これだけ押さえれば、Gitはこわくない!
この記事では、Git初心者が最初に覚えておきたい5つのステップを中心に、Gitの基本をやさしく解説しました。
おさらい:覚えておきたい5ステップ
Gitって何?
→ バージョン管理ツール。履歴を残して、安心して開発するための相棒!
GitとGitHubの違い
→ Gitは手元で履歴を記録、GitHubはその履歴を共有する“置き場”!
よく使うコマンド5つ
→ init, add, commit, push, status の順で覚えよう!
つまずきポイントと解決法
→ よくあるエラーに対して、原因と対処法をやさしく紹介しました!
これからの学び方
→ 「まずは手を動かすこと」「楽しく続けられるツールや情報源」でOK!
Gitは最初こそわかりにくい部分もありますが、少しずつ慣れていくと「記録するってこういうことか」「チームでやりとりするのがラクになる!」と実感できるようになります。
最初の違和感は、学びの始まり。 今わからないことも、未来の自分にとっては「わかる」が当たり前になっていきます。
この記事が、あなたの「最初の一歩」をサポートできていたらうれしいです。
次は、ブランチやチーム開発、GUIツールなどもぜひ少しずつ試してみてくださいね!

「Gitってなんだろう?難しそう…」そんな気持ちを抱えていた方に、少しでも安心してもらえたなら、とても嬉しいです。
私自身、初めてGitを使ったときは混乱の連続で、「操作はできるけど意味はわかってないかも…」という状況が続いていました。 でも少しずつ使っていくうちに、「あ、記録ってこういうことか」「これ、便利かも」と感じられるようになってきました。
この記事は、そんな私自身の経験と「こんな風にわかりたかったな」という視点から書いたものです。 もし、あなたの中に「少し理解できた気がする」「次はここを調べてみようかな」という気持ちが芽生えていたら、それだけで十分素晴らしい一歩です。

ぼくはGitのこと、最初“おやつの名前”だと思ってたよ。
でも履歴を残せるなんて…すごいね!
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