技術メモって、書いているときは「これは将来絶対役に立つやつ!」と思っているんです。
でもいざ後日読み返そうとしたら、「どこにメモしたっけ?」「これ何の話だっけ?」と自分のメモに置き去りにされる現象、ありませんか?
はい、私はそれを“情報迷子フェスティバル”と呼んでいます。
書くことは習慣になっていたのに、整理できていないせいで、結局ぜんぜん活用できていない
――そんな自分のメモ管理に、そっと目を背け続けてきました。
ですが最近、Notionで効率的に技術メモを整理・検索できるタグ設計のコツを見つけたんです。
「タグってこんなに便利だったのか…!」と感動したので、今回はその運用テクニックと、試行錯誤の記録をゆるっとご紹介します!
なぜ技術メモが溜まると「探せない」のか?
技術の勉強って、メモを取るタイミングがすごく多いですよね。
エラーの対処法、ちょっとしたコードの書き方、気になる記事のリンク、使ってみたいツール……。
私はいつも、「これは未来の私の役に立つから…!」と使命感に燃えて書き残してきました。
なのに、ある日ふと気づいたのです。
書いたはずなのに、探せない。
Notionの中には確かにメモはある。
でも、タイトルが「メモ」「あとで読む」「〇〇検証」ばかりで中身も似たようなスクショとコメントがポツン。
タグもつけてないし、何を調べたくて書いたのかも覚えていない。
そう、私のメモは“情報の墓場”と化していたのです。
メモは溜まる。けど、それって“ナレッジ”じゃない
どれだけたくさん記録していても、必要なときに取り出せなければ意味がないんですよね。
メモの形をしていても、それは「積み上がったログ」であって、「活用できるナレッジ」ではない。
何が足りないのかといえば、「分類」「目的」「つながり」といった、いわば“メモの地図”です。
Notionに技術メモをまとめ始めたとき、私は「とりあえず書けば整理できるだろう」と思っていました。
でも実際は、書くほどに迷子になっていく。
「情報の引き出し」が、開かなくなる瞬間
こんなこと、ありませんか?
- 「SQLのJOINで詰まったときのメモ、どこいったっけ…」→ 全然出てこない
- 「このコード、なんでこの構造にしたんだっけ」→ 思い出せない
- 「たしかどこかにQiitaの参考リンク貼ってた」→ 埋もれていた
これ、すべて“引き出せなかった情報”たちです。 書いたのに使えない。
あっても見つからない。検索してもノイズだらけ。
そんなとき、自分が過去の自分にそっと「ごめん」とつぶやいたことがあります…。
答えは「タグ」だった
そこでようやく、「あれ?これ、分類の仕方を決めれば変わるのでは…?」と気づきました。
いわゆる“タグ設計”というやつです。
タグをつけることで、後から探せる。関連する情報がつながる。
メモが点ではなく、線や面として機能しはじめたんです。
この章のまとめ:メモは“増やす”だけじゃなく、“返ってこれる”設計を
メモは記録じゃなく、再利用できるナレッジにすることがゴール。
そのためには、「探せる」「分類できる」「つながる」設計が必要でした。
そして、その第一歩が、「タグ」というシンプルな工夫だったのです。
次章では、そんなNotionで技術メモを管理するメリットと、なぜNotionなのか?という理由をまとめていきます。
Notionで技術メモを管理する理由
情報管理に便利なツールはたくさんありますが、私は最終的にNotionに落ち着きました。
その理由は一言でいうと、“どんなふうにも整理できる柔軟さ”と“育てていける安心感”があったからです。
技術メモに必要だった「自由」と「整理」、両方あった
私は過去に、メモアプリやスプレッドシート、手書きノートまでいろいろ試してきました。
でもどれも「記録はできるけど、あとで整理が大変」「分類ルールを変えられない」という壁にぶつかりました。
そんなときNotionを使い始めて驚いたのは、「え、これ、自分の好きな構成で整理できるじゃん…!」という圧倒的な自由度。
- タグやカテゴリをあとから追加できる
- カードビューやカレンダーで切り替え表示もできる
- 表もリストもギャラリーも、レイアウト次第で好きに管理できる
書きながら構成を整えていける安心感が、私にぴったりハマりました。
「検索性」が技術メモの命
コードやエラー解決法って、「必要なときにパッと引き出せる」ことが命なんですよね。
Notionは、フィルターやタグ機能が強力で、たとえばこんなふうに検索できます:
- タグが「VBA」で、かつ「エラー対処」なメモだけを表示
- 「Qiita」と入っているリンク付きのメモだけを探す
- 「1週間以内に書いた」「未整理」などの状態をフィルターできる
つまり、“メモを増やすほど見つけやすくなる”構造が作れるんです。
これは、他のメモツールではなかなか実現できませんでした。
Notionは「ナレッジベース」を育てる感覚に近い
個人的に一番好きなのが、メモが“ただの記録”じゃなく“育っていく感じ”があること。
- まず思いつきレベルでざっくり書く
- あとでタグやカテゴリをつけて整理
- さらに資料化候補やQiita記事候補に昇格させる
…と、1つのメモがそのまま「資産」に変わっていくんです。
最初は散らかったアイデアでも、Notionの中で形にしていけば、それが未来の自分や誰かを助ける技術資料になる。
そんなふうに情報の再利用が自然に起きる仕組みが、他にはない魅力でした。
この章のまとめ:Notionは“書くだけ”にしないツール
書いて終わりではなく、
- 整理もできる
- 検索もできる
- つなげて育てることもできる
だからこそ、私は「記録の終点」ではなく「学びのハブ」としてのNotionを、技術メモ管理に選びました。
次章では、このNotionでどうやって「タグ設計」をすれば整理と検索がうまくいくのか?
実際の構成例を交えながらご紹介していきます。
タグ設計ってどうする?迷わないための初期戦略
「タグをつければ整理できるって聞いたけど…タグってどう設計すればいいの?」
これは、Notionでメモを整理しようとした人が必ず一度はつまづくポイントではないでしょうか。
私も、最初はやみくもにタグを増やして混乱しました。
この章では、「タグ地獄」に陥らないための最小構成ルールと設計の考え方を、初心者向けにわかりやすく解説していきます!
タグ=「情報の引き出し名」だと思えば怖くない
タグと聞くと、なんとなく「細かく分けなきゃいけない」「正確に分類しなきゃ」と肩に力が入りがち。
でも実際は、自分があとで“あ、ここに入ってた!”と思えるラベルを貼ればOKなんです。
重要なのは、最初から完璧な分類を目指すことではなく、“使いながら育てる前提”でシンプルに始めることです。
私が実際に使っている初期タグ例
タグの種類 | 用途例 | 備考 |
---|---|---|
#VBA | 言語別のメモ | #SQL や #Markdown なども並列で追加可能 |
#Tips | 小技・裏技・時短テク | 「技術豆知識」的な軽めの知見に使う |
#エラー対処 | トラブル解決・再発防止メモ | 過去の自分が一番助かるタグ |
#ブログ候補 | あとで記事にしたい/掘り下げたいネタ | 発信と連携しやすくなる! |
#資料化予定 | 後日整理したいもの、一時的な保留 | 「とりあえず放り込む」安心タグ |
タグはこのように、「言語」「ジャンル」「用途」「状態」など複数軸で運用できます。
ポイントは、増やしすぎないこと&“迷わないタグ名”にすることです。
迷ったら「目的から逆算する」のがタグ設計の近道
タグ名を考えるときのコツは、「この情報を、どういう時に引き出したいか?」を先に想像しておくこと。
例えば…
- 業務でVBAマクロに詰まったとき → #VBA #エラー対処
- 技術記事にまとめたいネタを探すとき → #ブログ候補
- 再現性のある手順系ノウハウ → #手順書化
タグは“動詞”や“名詞”ではなく、「行動トリガーに近い言葉」で考えると迷いにくくなります。
タグ形式は「複数選択」×「シンプル表記」が使いやすい
Notionのタグ管理では、以下の形式がおすすめです:
プロパティタイプ:複数選択
- 1つのメモに複数のタグをつけられる
- 後から検索・分類がしやすくなる
タグ名は日本語 or ローマ字で統一
- 例:#VBA/#エラー対処/#Qiita候補 など
- 半角・全角の混在や表記ゆれを避けるとスッキリ!
「Notionのプロパティ設定が苦手…」という方にも、操作が直感的で安心です。
この章のまとめ:「タグは最初から正解じゃなくていい」
タグ設計で大切なのは、「見返すときに自分が分かるかどうか」です。
最初はざっくりでOK。メモの量が増えてきたら、「このタグ、分けた方がいいかも?」と気づくタイミングがやってきます。
次章では、私が実際に使っているタグ構成のデータベース例や、日々のタグ活用術をご紹介します!
実際のタグ構成例と使い方(私のNotion運用ルール)
ここでは、私が実際に使っているタグ構成のパターンと、それをどんなふうに活用しているのかをご紹介します。
タグって「一覧にしても実際どう使うの?」となりがちなので、具体例と活用イメージをセットで紹介していきますね!
技術メモ用データベース:構成イメージ
Notionでの技術メモDB(Database)は、ざっくり以下のようにプロパティを設計しています:
プロパティ名 | タイプ | 内容例 |
---|---|---|
タイトル | テキスト | VBAで配列に条件分岐を追加 |
タグ(技術軸) | 複数選択 | VBA, SQL, Markdown など |
タグ(目的軸) | 複数選択 | エラー対処, Tips, Qiita候補 など |
状態 | 単一選択 | 未整理, 公開済, 保留 |
メモ | テキスト/本文ブロック | コード、リンク、スクショ、所感など自由に記載 |
投稿日 | 日付 | 自動入力(Notionのタイムスタンプ) |
このように、「何の技術に関することか(言語・分野)」と「どんな目的で記録したか(用途・ステータス)」の2軸でタグを設計しておくと、後から絞り込みや振り返りがとても楽になります。
タグを使うことでできること
具体的にどんなふうにタグが役立っているのか、いくつか日常的な使い方をご紹介します:
- Qiitaやブログに書きたいネタを一覧化 → Qiita候補 タグ付きメモだけをフィルタ表示
- 「同じ言語で過去に詰まったこと」を探す → VBA + エラー対処 のタグで検索
- 「未整理」の状態を見える化して、メモ溜めっぱなし防止 → 状態 = 未整理 で抽出し、週1で見直す
また、資料化予定 や 共有用 タグを使っておくと、同僚や後輩に渡すときにどれをまとめればいいかもすぐわかります。
タグが“あとでの自分への指示メモ”になる感覚ですね。
自分らしいタグを育てるコツ
タグって、使っていくうちに「この分類ちょっと細かすぎたな」「このタグって被ってる?」という気づきが出てきます。
そんなときは無理に整理しなおそうとせず、私はこんな風にゆるく整えています:
- 「似たタグ」は統合 or 別カテゴリにする(例:学習ログ と 勉強記録 を統合)
- 表記ゆれは定期的に棚卸し(VBA と vba が混在してないか確認)
- 実際に検索しにくくなったら分割(例:Tips → Tips-UI, Tips-エラー など)
タグは“使う中で育てていくもの”と捉えるだけで、ぐっと気が楽になります。
この章のまとめ:タグは使ってこそ意味が出る
タグを設計すること自体が目的ではなく、「メモが生き返る」「過去の学びが活かせる」仕組みをつくることが本質です。
大事なのは、整理に時間をかけることよりも、「迷いなく使える導線」ができているか。
次章では、「タグが増えすぎて逆にごちゃつく…」となったときのリセットの考え方や見直しポイントをご紹介します!
タグがうまく機能しないときのリセット思考
最初は便利だったタグ運用も、しばらく使っているとこうなります。
- タグ、増えすぎて何が何だかわからない
- 同じような意味のタグが乱立(例:ブログ候補 / ブログ書く / Qiitaネタ)
- 「とりあえず」付けたはずのタグが、あとから見ても意味不明
はい、すべて私の実話です。
これはもう、「タグ疲れ」と呼んでもいいかもしれません。
そんなときに助けられたのが、「完璧に整える」ではなく、ゆるくリセットして整えるという考え方でした。
タグが乱れてきたら「見直しサイン」
まず、タグがうまく機能しなくなってきたと感じたら、それは「整理し直すタイミングが来たよ」という合図。
以下のようなサインが出たら、タグの見直しを検討してみましょう:
- タグ検索したのに欲しい情報が出てこない
- 似たようなタグで迷うことが増えた
- 「このタグ…なんで付けたんだっけ?」となる頻度が高い
- タグ一覧が縦にズラーッと並んで怖くなってきた
私が実践しているタグの“棚卸し”ルール
- 1ヶ月に1回「使ってないタグ」を抽出して削除 or 統合 → 使用頻度の少ないタグは「一時置き」と見なして見直し候補に
- 似てるタグは「抽象⇔具体」の関係で整理 → 例:Tips-VBA, Tips-Git → Tips + VBA の2軸に統合
- “感情系タグ”や“仮タグ”は一時置き用のプロパティに逃がす → モヤモヤ、?、 あとで整理などは正式なタグから切り離し!
こうした定期的な振り返りで、タグが“使える形”に戻っていきます。
タグを「見つけられない情報」ではなく、「戻ってこられる道しるべ」にする意識が大事なんですね。
タグを「減らす・緩める」選択肢もアリ
もうひとつ大事なのは、「タグに縛られない勇気」です。
- タグを最小限だけにして、検索やフィルターで整理する
- 「書きながら分類する」をやめて、あとでまとめて分類
- ある時期だけは「未整理」でもOKと割り切る
実はこの“緩める”フェーズを挟むことで、またタグとの付き合いが快適になったりします。
この章のまとめ:「整えよう」より「疲れない仕組み」を
タグ設計は“続けられてこそ価値がある”もの。
タグ疲れを感じたら、自分を責めず、運用を見直すチャンスだと思ってください。
ゆるく、でも効果的に、「情報が戻ってこられる状態」を保つことが大切です。
次章では、ここまでのまとめと、タグを通じて技術メモがどう“資産”になっていくのかをお届けします。
タグは“あなたの学びの軌跡”になる
ここまで、Notionを使った技術メモ整理の工夫やタグ設計のコツについて紹介してきました。
最後に、タグをつけながら技術メモを残していくことの本当の意味について、少しだけ立ち止まって考えてみたいと思います。
タグは「情報の整理ツール」であり、「記憶のフック」
学んだことは、時間が経つと少しずつ輪郭がぼやけていきます。
あれだけ苦労して調べたはずのエラー対応も、書き終えたコードの意味も、1ヶ月後には「これは何だったっけ?」となることもしばしば。
タグは、そんな記憶にフックをかけておくための仕掛けです。
それを見たときに、当時の悩みや発見、うまくいって嬉しかった気持ちまで一緒に呼び起こしてくれる。
タグ=あなたの学びをつなぐ“しおり”のような存在なのかもしれません。
タグが育つと、知識も「活きた資産」に変わっていく
最初は「VBA」「エラー対処」などのシンプルなラベルだったものが、だんだんと、
- 自分がよくハマるジャンル
- 記事化するネタ候補
- 成長が実感できる学習ジャンル
…として意味を持ち始めてくる瞬間があります。
それは、あなたがただメモを書いてきただけじゃなく、「学びを自分ごとに整理する力」を積み上げてきた証拠です。
ふり返ればそこには、“あなたの手で育ててきた知識”がちゃんと残っています。
そしていつか、誰かの助けにもなる
メモを書いて、タグをつけて、見返して、またアップデートして。
そんな「記録の旅」をしていると、不思議と誰かの言葉や質問に対して「それ、前にまとめたことあるよ」と言える場面が増えてきます。
そしてそれが、Qiitaの記事になったり、後輩へのアドバイスになったり、Xの投稿ネタになったり…。
自分の学びが、いつの間にか誰かの助けになるって、ちょっと嬉しいですよね。
おわりに:タグは整理術ではなく、“自分との対話”かもしれない
タグをつけることで、私はメモと向き合うようになりました。
思いつきのまま投げていた情報が、ちゃんと「帰ってくる場所」になってくれる。
そして何より、自分が何に悩み、どんなことに気づき、どう乗り越えてきたのかが可視化されるようになったのです。
もしあなたが、「メモはしてるけど活かしきれてないな…」と感じているなら、 ぜひ今日から“タグをひとつ”だけ付けてみてください。
そのラベルは、未来のあなたが自分の軌跡をたどる最初のサインになるかもしれません。

「メモしてるのに活かせない」「整理しようとしたけど、タグで迷子になった」 そんな私自身のジタバタの記録が、少しでもあなたのヒントになっていたら嬉しいです。
Notionは、書いたことを“ちゃんと使える情報”に変えてくれる場所。 そしてタグは、その学びがあなた自身の手でつながっていく道しるべだと思います。
きれいじゃなくてもOK。完璧じゃなくても大丈夫。 「また忘れるかもしれないから、ひとまずタグをつけておこう」—— そんな小さな一歩が、未来の自分をめちゃくちゃ助けてくれたりするんです。
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